マージナル・オペレーション全話読んでの感想

2022年2月27日漫画感想

月刊アフタヌーンにて、2013年から2021年まで連載されていたマンガ「マージナル・オペレーション」。

芝村裕吏さんの同名小説が原作となっており、作画はキムラダイスケさん。

マガポケにて、11/26まで限定での全話無料公開が行われたのをきっかけに、読み通しました。

もともと、冒頭のみ試し読みで読んだことがあり、いずれぜんぶ読んでみたいな~と思っておりました。

途中くじけそうになりながらも、なんとか全話読み通したので、感想述べていきたいと思います。

思いだしながらになるので、細かい設定とかいろいろ覚え間違いあるかも、そのへんはご了承ください。

 

主人公・アラタの成長

この物語の一番の見所は、なんと言ってもアラタの変貌っぷりではないでしょうか。

専門学校卒業後7年間のニート生活を経て就職するも、会社が倒産。ぶっちゃけ物語序盤のアラタは、生きるエネルギーのなさそうな目の死んだアニメオタクって感じですね。

とにかく世の中をなめ腐っている様な、そんな人でした。

しかしながら、自由戦士社に就職したことを機に、どんどん変わっていくアラタ。

 

私的に、アラタは自由戦士社で2つの観点で変化したと思います。

1つ目は、自身の能力への気づき。

たぐいまれなる記憶力に、ゲームで培った(?)と思われし判断力。

自由戦士社に入ったことで、開花していくアラタは、みていて興味深い反面、日本でニートしてたのに、戦争では役に立つなんて、少し皮肉だなとも思ってしまいましたね。

2つ目は、アラタのマインド。

日本にいる頃はのらりくらりと生きてきたアラタも、自身の行動が人の命を左右しているという事実に、一時は耐えかねます。

しかしそれでも現実と向き合い前に進もうとするアラタ、お前ぜってーやる気さえあれば日本でも成功してたよ。(そしてここで立ち直るきっかけになるのがキシモトさんですが、うう、キシモトォ……彼についても後述します)

というような成長がアラタにはありました。

あと、1話と最終話を見比べると、ビジュが全然違う!

それが一番の変化かも、、、。

ただ、物語通して、女性に対してしどろもどろなところだけはずっと同じでしたね〜笑

 

シャウイー(ホリー)

私が一番好きなキャラクターは、なんだかんだシャウイーだったかも。

序盤からすっごく優しくて、頼り甲斐があってかわいくて、芯もしっかりしてて。

なんなら、アラタとシャウイーの再会をみるために読んでいたと言っても過言ではないくらいです!いやまじでキシモトパートで辛い時も、シャウイーを思い出して頑張りました。

アラタとシャウイーのかけあいは、見ていて嬉しくもあり微笑ましくもありました。

シャウイーがからかう感じが良きです。

 

結果的に結ばれるのはアラタとジブリールですが、途中までは、シャウイーとくっついてくれ!と思ってしまってました。(もちろんジブも大好きです)

ただ、自由戦士社から旅立ったあと、アラタとずっと共にあり、時には支えたのは紛れもなくジブリールなんですよね。(あとオマル)

だからアラタジブリールの結末は納得です。

ただ、あくまでワイは、包容力あるシャウイーが好きや!!!!!

 

激烈なストーリー展開(キシモトとハキム(T . T))

読んでて一番辛かったですが、一番ハラハラしました、ハキムキシモトソフィパート。

まずキシモトおおおおおおおおおお

序盤で、試し読みでこの作品を知っていたと記述しましたが、読んでたのがキシモトがアラタを励まして頑張ろうぜ!!的なところまでなんです。

だから私、キシモトはいつかアラタと再会アンド合流して、激アツ共闘展開!!があると思ってたんです。そんな純粋な時代があったんです、、、。

なんなら、2人が再会した時、「ここから協力展開なのね!」って普通に思いましたもん。

だのに、結末のなんと悲しいことよ、、、

 

そしてハキム。

まあ正直、何話も前から、ビンビンにフラグが立ってるなあとは思ってました。だから覚悟はしてたけど、やっぱりつらかった。

将来の目標もあって、すっごく優しくていい子で、なのになんで。

最後まで兵としての責務を全うしたのが立派だけど悲しい。あのメガネ許さん。

 

私は、キシモトっちがハキム助けてくれないかなっていう、無理だろうけど淡い希望抱いてたんですけど

やっぱムリでしたね……。

でも、ハキムと話してるときのキシモト、確実に心動かされてたと思ったんだけどなあ。

 

そしてハキムの後の展開もつらい。

キシモトが、「俺はいつからおかしくなったんだ、、、せや、コイツのせいや!!」って、上司のあの眼鏡の人(名前忘れた)をぶっ倒したとこまではまあ良かったんですよ。キシモトよくやった!って思いました。

しかしまあそこから地獄も地獄。

もう本当にとにかくソフィがかわいそうだった。

まあ、物語の最後の方では元気になってきてたようで良かった。

 

でもほんとに、どうやったらこの悲劇を防げたんや……てすごく考えますけど、そもそも雇われ兵として外国に来た時点で、まあそう安全にいくはずもないんですよね。

起こっちゃったことだからな~

シュワさんのテロ(だっけ?)がなければ、ここまでの悲劇にならなかったかもだけど、それがなくてもキシモトどっかで壊れてたんじゃ?という気はします。

あと、アラタは結局、シュワさんのテロで娘さんが亡くなっちゃったていうの、知らなかったんだっけ?となると、言い方悪いが、その分アラタは幸せというか、気が楽というか、仮にそのこと知ってたら、シュワさんとの関係がどうなったのか、少し気になる。

従来の漫画だったら、テロによって大切な人を失ったんだ、お前(シュワ)が元凶や!みたいな場面ありそうですけど、そーゆーのなくうやむやでキシモトさんバイバイになっちゃったのが、逆にリアルというか、さすがこの物語だなって感じでしたね。

 

サイトウ

マガポケのコメント欄だとわりと嫌われがちだったけど、ワイは好きよサイトウさん。

好きというか、わりかし平和な私たち日本人の代弁的な役割でのキャラクターなのかなあと私は解釈してました。

ただ、ストーリー上、サイトウさんがなぜ登場したのか、理解力がなくてよく分からなかった(..;)ダレかオシエテ

 

オマル

終始いいやつ。

みんなのお母さん。

パンツのくだりはアラタチャレンジ限定のエピなのかと思ったら本当に履いてるんかい!

 

そしてほんとに優秀ですよね。

アラタの求めに応じられるよう皆を鍛え上げるのって相当すごいことだと思う。後半はかなり子どもの数が増えたのに

 

まとめ

もっと深い考察とかできればいいんですけどね。

思考力が浅いもので申し訳ない。

ただ大雑把な感想としては、読んで良かったなあって思います。

フィクションではありますが、紛争のこととか、考えるきっかけというか、とっかりになれたと思います。きっとそういう人多いんじゃないかな。

 

ストーリーもハラハラしつつも時々胃が痛くなりながらも、本当に面白かった。

 

小説の方は続きもあるようですけど、読もうかどうかは検討中です。

漫画が割と綺麗に終わったので、、、。ここからまたつらい場面もあるのかなあと思うと、ここで私の中では終わりでもいいかなって感じです。

まあ気が向いたら読むかなあというとこですね。

 

でもほんとおすすめ!

未読の方はぜひぜひ読んでみて~